日本機械学会東北支部長賞

創設者名 日本機械学会東北支部支部長 中田俊彦
創設日 2024/06/11
審査基準 日本機械学会東北支部は、日本の産業をささえる乗りものやロボットなどのものづくりに貢献する東北地区学会員の集まりです。将来の機械工学を担ってくれる若者を発掘するために賞を設けました。機械工学に関連する才能あふれた内容を表彰します。
副賞 工作工具セットを副賞として後日お送りします.表彰式では目録をお渡しいたします.
授賞プログラム名 五重塔を揺らしてみよう!木組み体験コーナーもあるよ!
出展者名 宮城県立大崎高等技術専門校
授賞理由 五重塔の木製模型を使って、機械工学の基本要素である弾性を、応力と歪みの専門用語を用いずにわかりやすく体験させて理解を促すとともに、日本の伝統的な木造建築のなかに匠の技として実装されてきた気づきをクイズ形式で引き出したこと。
受賞者コメント  宮城県立大崎高等技術専門校 木の家づくり科

 この度は、名誉ある4つの賞を頂き大変光栄に存じます。
 私達のブース「五重塔を揺らしてみよう!木組み体験コーナーもあるよ!」には、老若男女600人以上の方々に参加していただきました。 
 1000年以上前に創造された五重塔が、木造の高層建築物であるにもかかわらず、優れた耐震・制震性を有し、歴史上倒壊した記録がないという事実に多くの方は驚嘆します。知っているようで知らない非常にミステリアスな塔は、巨大地震で動く映像記録がないため、研究者などが描くCGシミュレーション上の表現が、柳のような揺れのイメージになっています。実物は膨大な数の木材が密に組まれており、それほどには大きく揺れないと想像しますが、模型上は可能な限り派手に再現するという目的で作製しました。来場者の方々が熱心にクイズに答えてくださり、最後に子供たちが動く台座のハンドルを我先にと回したがるのですが、中には大人が思いっきり揺らし過ぎて、本当に倒壊寸前となって歓声があがるなど、参加者には楽しんでいただけたと思います。
 小さな家型の木組み体験には、子供たちが4~5人のチームとなって、骨組みを組み立ててもらいました。継手・仕口の複雑な形状を目でみて、組み上げてみて、屋根の上に登ってみて、という体験を通じて、家づくりの一端を知ってもらえたのはうれしかったです。
 最後に、今回の出展が多くの方にとって伝統木造や技能の担い手について考えるきっかけとなっていましたら幸いです。改めて関係者の皆様、ご来場の方々へお礼を申し上げ、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。