情報処理学会東北支部賞

創設者名 情報処理学会東北支部 支部長 羽生 貴弘
創設日 2024/06/27
審査基準 情報処理学会は,コンピュータとコミュニケーションを中心とした情報処理に関する学術,技術の進歩発展と普及啓蒙を図り,学術,文化ならびに産業の発展に寄与することを目的に活動しています.コンピュータやコミュニケーションの仕組みや,科学技術全般についてわかりやすく説明し,興味を持ってもらえるような魅力的な展示を評価します.
副賞 情報処理学会東北支部が厳選した頭の体操パズル
授賞プログラム名 五重塔を揺らしてみよう!木組み体験コーナーもあるよ!
出展者名 宮城県立大崎高等技術専門校
授賞理由 実物さながらの五重塔の模型を通じて,日本の伝統的な建築技術と地震対策の仕組みを実際に見て理解できる素晴らしい展示でした.来場者が骨組み模型を組み立てる体験を通じて,木組みの面白さや魅力を直接感じられる体験が提供されるなど,多くの人に科学の面白さを感じてほしいという意欲が感じられました.皆さんが将来,科学者や情報処理技術者として活躍されることを期待しながらこの賞を贈呈いたします.
受賞者コメント  宮城県立大崎高等技術専門校 木の家づくり科

 この度は、名誉ある4つの賞を頂き大変光栄に存じます。
 私達のブース「五重塔を揺らしてみよう!木組み体験コーナーもあるよ!」には、老若男女600人以上の方々に参加していただきました。 
 1000年以上前に創造された五重塔が、木造の高層建築物であるにもかかわらず、優れた耐震・制震性を有し、歴史上倒壊した記録がないという事実に多くの方は驚嘆します。知っているようで知らない非常にミステリアスな塔は、巨大地震で動く映像記録がないため、研究者などが描くCGシミュレーション上の表現が、柳のような揺れのイメージになっています。実物は膨大な数の木材が密に組まれており、それほどには大きく揺れないと想像しますが、模型上は可能な限り派手に再現するという目的で作製しました。来場者の方々が熱心にクイズに答えてくださり、最後に子供たちが動く台座のハンドルを我先にと回したがるのですが、中には大人が思いっきり揺らし過ぎて、本当に倒壊寸前となって歓声があがるなど、参加者には楽しんでいただけたと思います。
 小さな家型の木組み体験には、子供たちが4~5人のチームとなって、骨組みを組み立ててもらいました。継手・仕口の複雑な形状を目でみて、組み上げてみて、屋根の上に登ってみて、という体験を通じて、家づくりの一端を知ってもらえたのはうれしかったです。
 最後に、今回の出展が多くの方にとって伝統木造や技能の担い手について考えるきっかけとなっていましたら幸いです。改めて関係者の皆様、ご来場の方々へお礼を申し上げ、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。