近年の航空機は、燃費の向上かつ二酸化炭素排出量低減を目的に、軽量化が図られています。 その効果的な手法の一つとして、機体材料をこれまでのアルミニウム合金から炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に置き換える動きが精力的に進められています。 ただし、CFRPは金属に比べ、電気伝導度が低いため、機体に雷電流を受けた場合、これまで以上に大きな損傷が生じます。現在は、金属メッシュを機体に貼り付け、このような損傷を防いでいます。 しかし、多くの時間とコストが問題となっています。そこで、金属メッシュに替わる新しい技術として、コールドスプレー法と呼ばれるコーティング技術が注目を浴びています。 この手法は、数十ミクロンの粒子を溶融させることなく、高速でCFRPに衝突させコーティングを形成する技術です。 成膜時間も短く、特殊なスキルも必要としない技術ですが、金属粒子をCFRPのような異種材料に成膜することはこれまで困難でした。 このフォーラムでは、CFRPとは何か、どのような応用例があるのかといった材料の基礎から。 そこへ雷電流を防止するための金属を成膜可能なコールドスプレー法の基礎と応用、さらに金属粒子をCFRP等の異種材料を成膜させる際の粒子の処理方法や処理後の航空機材料への適用例に関し、解説致します。
■ 開催概要 ■
日時:2022年12月19日(月) 13:30–16:00
開催方法:ハイブリッド
オンライン:Zoom Webinar
オンサイト:東北大学片平キャンパス 知の館 3F講義室
〒980–8577 仙台市青葉区片平2丁目1–1 [アクセス]
定員:オンライン / 200名、 オンサイト / 40名
申込締切:2022年12月15日(木) 12:00
詳細: https://www.tfc.tohoku.ac.jp/tfcfund/2022/cmd/
■ 講演概要 ■
炭素繊維複合材料の今と未来
成瀬 恵寛 (東レ株式会社)
コールドスプレー法というコーティング技術
小川 和洋 (東北大学大学院 教授)
クエン酸は金属の洗浄でも大活躍
小山 真司 (群馬大学 准教授)
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