最近の降雨状況は、短時間の記録的豪雨の発生や降雨のタイプが変化してきており災害発生の危険性が高まっています。これまでの雨の降り方と異なって、激しくなってきています。水害は河川改修や堤防の強化などによって確かに外水氾濫の安全度は向上されつつある一方で、これまで経験の少ない内水氾濫が都市部で大きな課題になってきています。これには、気候変動が大きくかかわっていると考えられています。
これらへの備えとしての基本は水害への関心を高めて、正しい知識で正しい行動が適切に行なわれることで、人的被害、物的被害の最小化が図れます。そのために、降雨について身近に状況を把握するために自前の雨量計で、時間雨量を指標に水害への心構えが育まれることを期待しています。
大雨に関しては、注意報や警報が発表されますが、この自前の雨量計があれば早期に状況をイメージすることにつながりますし、これによって避難または避難準備のタイミングを知ることができます。そして、早期避難や何が起きるのかをイメージすることにつながり、自分たちの安全を守ることと地域への声がけなども確実に進めることができます。また、この自前の雨量計と近くのアメダスのデータとの比較や、自分の地域と観測地の環境の違いなども考えることができますし、防災で一番大事な関心を持つことへのきっかけともなります。
この雨量計づくりをする中で、【知る】【気づく】【考える】ことを経験し、避難時に「いつ」「何をするのか」を示すマイタイムラインをつくることにもつながって大雨でもあわてないで、安全な行動の助けにもなるものと思います。災害が起こる前々から、どうすれば安全に行動するのかの知識を持つことに加えて、行動しなければなりません。
今回の学習は、水害についてのお話をする中で、雨量計づくりをしてどのようにこの雨量計を防災に生かすのかをお伝えしたいと思っています。