青色発光ダイオード(LED)の開発で2014年のノーベル物理学賞を受賞した天野浩教授(名古屋大学)の特別講演会が12月26日、東北大学多元物質科学研究所などの主催で、仙台市民会館にて開催されました。この講演会に、特定非営利活動法人natural scienceも協力団体として携わらせていただき、天野浩教授とのトークセッションに登壇する高校生の推薦(高校との調整)や高校生から天野教授への質問の取りまとめ、本コミュニティの「情報発信・会員情報管理システム」を利用したイベント告知から参加申込受付などを、担当させていただきました。本コミュニティからは、高校生や一般約200名の参加申込がありました。講演会当日は、宮城県内の中高生や大学関係者など約1,200人が来場し、会場は2階まで満席となりました。
講演会では、まず松岡隆志さん(東北大学教授)による講演「白色LED光源の発光原理、開発経緯、そして、その意義」があり、LEDの発光原理や関連技術の開発意義などについて解説がありました。
次に、天野浩さん(名古屋大学教授)による講演「明るく省エネ効果抜群の白色LED光源を可能にした高効率な青色LEDプラス10月7日から12月16日までに起きたことなど」がありました。天野さんは、ノーベル賞の受賞が決まった日から受賞式の日までの様子をユーモアを交えながら紹介した後、青色LED開発の経緯を説明しました。
続いて、天野さんと東北の高校生10人のトークセッションが行われました。高校生たちからは「物理が好きになった経緯は?」などといった質問が出ました。これに対して天野さんは「なぜ勉強をしなければならないか、高校生の時まではわからなかった。しかし、大学の講義で工学とは人のためになる学問と聞いて以来、視野が広がり、どんな学問も好きになり、何でも頭の中に入るようになった」などと答えていました。