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サイエンス・デイ オブ ザ イヤー2021(宮城県知事賞)受賞企画概要

20181103-8

1.出展プログラム名

身近な疑問がいーっぱい!「圧力っておもしろい」を感じてね

2.出展団体名

仙台青陵中等教育学校

3.構成員名簿(氏名・学年)

氏名 役職・学年
米澤 英知 部長・5
只野 祐之介 副部長・5
伊藤 裕次郎 5
笠原 舞依人
木村 龍之介
金城 佳采
加藤 大智
川村 拓大
真壁 聖奈
音山 侑誠 4
城下 暁
阿部 優斗
田中 琢真
原島 知也
津田 慶音 3
菅原 明莉
宍戸 彩花 1
津田 悠生
長澤 颯汰

4.受賞コメント(約400字)

 私たちの出展にサイエンスデイオブザイヤーの宮城県知事賞をいただけて、一同とても光栄に思っております。テーマ設定にあたっては、どのようなテーマにすれば「子供から大人までが楽しめるようになるか」ということを第一に考えてきました。そのような中、今回「圧力」に注目して出展を作ったのは、圧力はあらゆる所にあり、全ての人に知ってもらいたい重要な概念だからです。
 圧力を紹介するための動画作成にあたっても様々な苦労をしてきました。圧力のような力は目では見えないものなので、それをどのように皆様に伝えるかを考えてきました。例えば、圧力が働く様子が実際に身に見えるような装置を組み立てたり、どうしたら動画にしても見やすくなるか照明や機材を色々変えてみたりなど撮影に当たっての工夫や、動画にしたときに分かりやすい実験は何かといった内容決定の工夫話し合いなどをして、なんとか動画にまとめることができました。
 ここまで出展の準備について書いてきましたが、やはり一番は皆様に楽しんでいただけたことが何よりのやりがいとなりました。これからも、皆様にとって科学の面白さを感じられるような出展作りかできるよう、一同努力致します。

5.プログラム紹介文

 誰もが知っている圧力から意外に知らない圧力まで色々なところに隠れている圧力を紹介するので、おとなからこどもまで幅広い人が楽しめます。プログラムは「見て・感じられる圧力」「身の回りで活躍する圧力」「直感じゃわからない圧力」の三部構成になっておりそれぞれ違った難易度の実験を見ながら圧力の不思議さに触れながら楽しく圧力について学ぶことができますよ。さあ、皆さんも「わかるってたのしい」を感じてみましょう。

6.趣旨・ねらい(どのようなことをねらいとして、出展内容を考えましたか?)

 圧力は私たちの身の周りのものに利用されていますが、どのような原理でそれらが成り立っているのかについて考える機会はあまりありません。そこで、多くの方々に圧力の本質を分かっていただけるように、直観的に圧力を感じられる実験をします。幅広い方々が楽しめるような発表を通して、皆さんが圧力とは何かを知り、「圧力って面白い」をより感じられるようにすることをねらいとしています。

7.具体的な出展内容(6.の目的を実現するために、どのような出展内容としましたか?)

7―1 見て・感じられる圧力

 【ねらい】
 直感的な圧力の実験を通して、粒子の熱運動を理解してもらうこと
 【実験項目】
・スポンジの実験
 スポンジの上に底面積の異なる同じ質量の物体を置き、スポンジのへこみで圧力を視覚的に捉える
・水圧の実験
 専用の実験装置を用いて、穴から噴出する水の勢いで水深による水圧の違いを視覚的に捉える

7-2 身の回りで活躍する圧力

 【ねらい】
 日常生活で使用する圧力に関する道具の仕組みを理解してもらうこと
 【実験項目】
・サイフォンの仕組み
 灯油ポンプ等に応用されている、液体を管で吸い上げて他方へ流すサイフォンの原理について圧力の観点から説明する

7―3 直感じゃ分からない圧力

 【ねらい】
 直感では分からないような現象を圧力の原理から理解してもらうこと
 【実験項目】
・分子量が異なる気体の熱運動
 直線上の管に二種の異なる気体を混合したときに、管の長さのうちどこで気体が接するのかを考察し、説明する
・壺からひとりでに出てくる空気
 水素中に入れた素焼きの壺の中から空気が管を通して出てくる現象について考察し、説明する。

8.出展内容を説明する写真や図(1点以上)

レベル帯 学ぶ内容
パート1 小中学生程度 スポンジにかかる圧力(図4) 水圧と水深の関係(図1)
パート2 中学生程度 サイフォンの仕組み(図2)
パート3 高校生程度 熱運動と分子量の関係(図5) 壺からひとりでに出てくる空気(図3)

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図1 水圧と水深の関係の実験の様子
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図2 サイフォンの実演の様子
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図3 壺から自然に出る空気の実験の様子
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図4 スポンジにかかる圧力の実験の様子
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図5 熱運動と分子量の関係についての実験の様子(アンモニアと塩化水素の実験)

9.科学を社会に伝えるために、特に工夫していること・意識していることは何ですか?

 私たちの身の回りには様々な科学が溢れています。本校科学部はその中でも身近なものに焦点を当て、それらについて学ぶことで日常に隠れている科学のおもしろさに気づけるようにし、科学に興味を持っていただこうとしております。これを実現するために、「あらゆる事象に疑問を持つ」ことをモットーとし、普段から活動しています。
 加えて、社会に科学を伝えるためには子供から大人までが楽しめるような教え方を考えなければなりません。そのため、私たちは常に様々な人の立場になって、どのように教えれば分かっていただけるかということを第一に考えながら科学を教えるようにしています。

10.その他、アピールポイントなど、ご自由にご記入ください(自由記入欄)

 本校の出展では、多くの人に「わかるってたのしい」を感じていただくために様々な工夫をしました。まず、人によって圧力への理解度は異なるため、発表を三段階の難易度に分けて幅広い年齢層の方々に楽しんでいただけるようにしました。目安としては、一つ目が小・中学生レベルで二つ目が中学生レベル、三つ目は高校の学習を発展させたレベルの発表になっています。これは単に三つに区切られているだけではなく、段階を踏むことによってだんだんと難しい内容も理解できるようになっていくような構成になっており、自分のレベルより上の内容も下の内容も比較的理解しやすくなっています。
 次に、圧力の面白さを実際に感じていただくために、実験を軸とした発表構成にしています。まず実験を実際に見ていただき、その実験の結果を踏まえてそのような結果になった理由を簡単に説明する、という構成で発表をすることで起こっている現象を体感しつつ学ぶことができるようになっています。演示実験の形をとりますが、小・中学生レベルの実験は家庭にあるようなものでもできるような実験にしました。そのため、もし見てくださった方々が実際に自分で実験してみたいと思ったとしてもやりやすいようになっています。
 加えて、今年度がオンラインでの開催であるため、実際の会場ではなかなかしづらい実験も行えるという利点を生かすような発表になっています。例えば実験室で実験を行っているため、水圧の実験のような液体をこぼすような可能性があって会場ではなかなか実行に移しづらいような実験をしています。
 このように、本校の出展はオンラインである利点を生かした内容となっており、普段とは異なった形態での開催でも多くの方々に「わかるってたのしい」を感じていただけるようなものになっています。

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