【写真1】2月21日に開催された東北大学カタールサイエンスキャンパスのオープニングセレモニーのようす
【写真2】ハリッド・ビン・モハメド・アルアティーヤ カタール国外務大臣から鍵のモチーフの記念品が児童代表に手渡された
カタール国の復興支援基金「カタールフレンド基金」の支援により東北大学工学部内に完成した、「東北大学カタールサイエンスキャンパスホール」のオープニングセレモニーが2月21日、開催されました。完成したホールは、子どもたちが科学やものづくりに興味を持つきっかけをつくろうと東北大学工学部・工学研究科が2014年7月から開始したプロジェクト「カタールサイエンスキャンパス」の専用施設です。工学部・工学研究科は、地域の団体と連携しながら、宮城県の小中高生向けの体験型科学教室や工場見学ツアーなどを実施し、これまでにのべ1万人以上が参加しています。
このプロジェクトに、特定非営利活動法人natural scienceも協力団体として携わらせていただき、本プロジェクトにご協力いただける団体のご紹介や、「情報発信・会員情報管理システム」を利用したイベント告知や参加申込受付など、学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティの地域ネットワークを活かした連携イベントのコーディネートを計13件、行いました。なお、本コミュニティのシステム経由で、小中学生や一般からのべ約450名の参加申込がありました。さらに、学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ(7月20日)やサイエンスデイAWARD表彰式・交流パーティー(7月25日)、ミニサイエンスデイ(10月25日「サイエンスデイin大崎」、11月30日「サイエンスデイin石巻」)などの特定非営利活動法人natural science主催イベントでも、東北大学カタールサイエンスキャンパスと共催するなど、幅広く連携しています。
セレモニーには、カタール国や東北大学の関係者ら、協力団体や児童らが出席しました。まず主催者の里見進東北大学総長から挨拶があった後、カタール国のハリッド・ビン・モハメド・アルアティーヤ外務大臣や、カタールフレンド基金親善大使で俳優の別所哲也さんらからの祝辞がありました。そして関係者らによるテープカットがあった後、ハリッド・ビン・モハメド・アルアティーヤ外務大臣から、鍵のモチーフの記念品が児童代表に手渡されました。
最後に、児童代表の樋口歩美さん(小学5年生)が「兄弟の部屋に手作りラジオがあり、ぐるぐる巻の導線から、なぜ音が鳴るのか、不思議に思っていた。カタールサイエンスキャンパスで念願だったAMラジオを作成でき、その疑問を聞くことができた。また、学校にはない電子顕微鏡で昆虫を観察し、マクロの世界に驚いた。この素晴らしい施設とプログラムは、カタールからの支援と協力してくれる企業の支えで成り立っていると知った。この施設を活用して多くのことを学び、社会に役立つ人間になりたい、いつかカタールと日本の架け橋になりたいと思った。学都仙台のシンボルとなる東北大に、小中学生が学ぶ場ができたことを嬉しく思っている」と、日本語と流暢な英語でお礼の言葉を述べました。