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サイエンス・デイ オブ ザ イヤー2023(宮城県知事賞)受賞企画概要

1.出展プログラム名

五重塔を揺らしてみよう!木組み体験コーナーもあるよ!

2.出展団体名

宮城県立大崎高等技術専門校

3.構成員名簿(氏名・学年)

氏名 役職・学年
倉橋 陽仁 木の家づくり科 2年
横山 琴音 木の家づくり科 2年
小堤 青空 木の家づくり科 2年
三輪 風月 木の家づくり科 1年
細田 康政 木の家づくり科 指導員

4.受賞コメント(約400字)

 この度、「宮城県知事賞」という素晴らしい賞を頂き大変光栄に存じます。1000年以上前に創造された五重塔が、高い免震・制震技術を有し、なぜ倒れないのかは興味のつきないところですが、「五重塔を揺らしてみよう!」の模型は、歴史上倒れていないものが、派手に揺れるという視覚的な面白さがあります。はたして来場者に対して、その面白さを伝えられるのか不安になりながら、参加させていただきました。来場者の方々が熱心にクイズに答えてくださり、子供たちが、先を急いで架台を揺らすハンドルを回そうとする様子に、その不安もなくなり、達成感も感じることができました。家型の木組み体験には、子供たちが4~5人のチームとなって、骨組みを組み立ててもらいました。継手・仕口の複雑な形状を目でみて、組み上げてみて、屋根の上に登ってみて、という体験を通じて、私たちが学んでいる家づくりの一端を知ってもらえたのは嬉しかったです。最後に、今回の出展が多くの方にとって伝統木造や技能の担い手について考えるきっかけとなっていましたら幸いです。改めて関係者の皆様、ご来場の方々へ心から敬意を表します。

5.プログラム紹介文

 五重塔はなぜ地震で倒れないのか、どのように揺れて衝撃を吸収しているのかを実際に見て、その仕組みを理解してもらう目的で製作しました。また体験コーナーでは、在来軸組構法の家の骨組み模型を立体パズルのように組立てることができます。「木組み」の面白さや魅力をぜひ体験してみましょう!

6.趣旨・ねらい(どのようなことをねらいとして、出展内容を考えましたか?)

 日本古来の文化を中心に、古くてなお新鮮な伝統技能の面白さを体験してもらうこと。

7.具体的な出展内容(6.の目的を実現するために、どのような出展内容としましたか?)

【五重塔】
 実際の五重塔が、巨大地震で動く映像記録はなく、代わりにCGなどのシミュレーション上に表現される揺れが、研究者などが描く五重塔の揺れというものになっています。実物は膨大な数の木材が密に組まれており、それほど大きく揺れないと想像しますが、模型上は可能な限り派手に再現するという目的で調整を行いました。倒れそうで倒れないハラハラする不思議な塔、しかし揺れの再現性はできているものを出展しました。

【木組み体験】
家型の建築模型は、日本の伝統建築から発展した木組が、金物に頼らなくても、木を巧みに組み合わせることで、丈夫な構造体になることが体験できるものを出展しました。

8.出展内容を説明する写真や図(1点以上)



【五重塔】
 最初に五重塔に関するクイズに答えてもらいます。その後、振動架台のハンドルを回すことで実移動量50mmの横揺れを起こし、縮尺1/15~20想定の五重塔がどのように揺れるのかを観察します。五重塔は、各層の軸組、組物、屋根(透明アクリル板により視認性を高めた)及び心柱で構成されるスケルトンな構造モデルであるため、揺れる様子がよく理解できます。

 
【木組み体験】
 日本古来の継手・仕口を随所に設けた伝統木造建築物を、番付と呼ばれる文字情報を頼りに組立てます。組み上がった後は、屋根上に上ったりして、大工の気分を味わってもらうこともできます。

9.科学を社会に伝えるために、特に工夫していること・意識していることは何ですか?

 これから様々な経験をして成長していく子供達に、身近なことをサイエンスに基づいて考え、感じ、目で確認できる現象について、説明し理解できるようになって欲しいと願っています。そして、サイエンスがあらゆるところで社会実装されていることを体験してもらいながら、強く興味を持って欲しいということを意識しています。これらのことを通じて、地元愛、地域愛を強めて欲しいと願っています。

10.その他、アピールポイントなど、ご自由にご記入ください(自由記入欄)

 大学生や大学院生のサポートによって実施しました。子供たちが年長の大学生らと触れ合うことで、研究することや学ぶことに「あこがれ」のような気持ちをもって、学ぶモティベーションを高めてくれるように会場を工夫しました。食べ、感じ、障り、目で見て、現象を考える、これらの組み合わせを子供達に実感してもらうことで、よりサイエンスの身近さを感じてくれるように心がけました。

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