東栄科学産業と日本電子は、宮城県仙台二華中学校・高等学校(仙台市若林区)で3月21日、卓上電子顕微鏡の出前授業を実施し、同校自然科学部や地学部の中高生ら24人が参加した。
この授業は、昨年7月に東北大学で開催された『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』で、宮城県仙台二華中学校自然科学部の出展が、東栄科学産業による「東栄科学産業賞」を受賞したことをきっかけに開催されたもの。
出前授業では、東栄科学産業と日本電子のスタッフ8人から自己紹介があった後、まず、日本電子・技術顧問の近藤俊三さんが「電子顕微鏡で見る動植物の世界~ミクロの世界は不思議でいっぱい~」と題して講演した。
近藤さんは、電子顕微鏡の仕組みや特徴について、身近な光学顕微鏡とも比較しながら、わかりやすく解説。また、電子顕微鏡の生物への応用例についても、植物の花粉や動物の受精卵など、様々な電子顕微鏡画像をクイズを交えながら紹介した。
次に、電子顕微鏡の実機が持ち込まれ、前処理実習から自前試料の画像観察までを生徒一人ひとりが体験した。ニンジンやサンゴ、消しゴムなど、生徒たちは自分が観察したいサンプルを前処理して自前の試料を作成し、電子顕微鏡にセット。電子顕微鏡で観察した画像がパソコン画面上に映し出されると、「おぉ!すごい」と生徒たちから歓声があがった。
参加した生徒たちは「目で見たり手で触ったりするとツルツルなものも、電子顕微鏡で見ると、思いもよらなかった凸凹や粒粒があり、とても驚いた」「自分たちの身近なものも、電子顕微鏡で見たら、あんな世界が広がっていることがわかって、大変貴重な機会だった」などと話していた。