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サイエンス・デイ オブ ザ イヤー2026(JST理事長賞)受賞企画概要

1.出展プログラム名

親子で学ぶはじめての顕微鏡体験!身近なものから、小さな”すごい”を見つけよう!!

2.出展団体名

宮城県産業技術総合センター

3.構成員名簿(氏名・学年)

氏名 役職・学年
水上 浩一 上席主任研究員、全体統括
四戸 大希 主任研究員
宮本 達也 上席主任研究員
阿部 一彦 総括研究員
林 正博 総括研究員
浦 啓祐 上席主任研究員
鈴木 鋭二 副主任研究員
内海 宏和 主任研究員
伊藤 桂介 研究員
柴田 亮太 技師
太田 靖 上席主任研究員
佐久間 華織 主任研究員

4.受賞コメント(約400字)

 この度は、「NanoTerasu」様、「国立仙台高等専門学校」様からいただいたAWARDに加え、「JST理事長賞」までいただき、大変光栄に思っております。
 ハス(ロータス)の葉が持つ「ロータス効果(=超撥水と自浄作用)」は、ヨーグルトの蓋に応用されているため、生物模倣技術の好例です。
 昨今は諸般の事情によって外遊びをする機会も少なくなり、自然に触れる経験が少ない子供たちに、自然科学を直感的に理解してもらうために、本物のハスでの体験に拘りました。
 子供たちは、最初こそハスの上を転がる水玉だけを面白がっていましたが、次第にその理由が知りたいと口にしていました。今後はその「気づきの芽」を大事に育てて欲しいと思います。
 伊豆沼の大きなハスの葉を提供いただいた関係者の方々、特に、「(公財)伊豆沼・内沼環境保全財団」の藤本先生には、葉の採取からその特徴のご指導に至るまで、多大なご協力をいただきましたことを心から御礼申し上げます。
 末尾になりますが、このような機会を設けていただきました「NPO法人Natural Science」様を始めとする主催・共催の皆様に感謝申し上げます。

5.プログラム紹介文

ミクロの世界へようこそ!顕微鏡をのぞくと、目では見えない”ひみつ”が動き出します。身近なもののミクロの姿を観察して、自分だけの発見を見つけよう。初めてでも親子でも楽しめる顕微鏡観察体験ブースです。身のまわりのものをのぞいてみると、思わず「すごい!」と声が出て、科学がもっと好きになるかも。

6.趣旨・ねらい(どのようなことをねらいとして、出展内容を考えましたか?)

 自然に直接触れる機会が減少している子供たち向けに、「判りやすさ」と「納得感」に徹底してこだわりました。
 ハス(=Lotus(ロータス))が持つ、超撥水と自浄作用のことを「ロータス効果」と呼びますが、体験の際はサトイモ(taro(タロ))などで代用されることがあります。
 しかし、サトイモで初めて撥水現象を目の当たりにした子供には、「何故サトイモ効果(またはタロ効果)と言わないの?」という疑問が出る可能性があります。
 先に原理を知っている側からは自明のことでも、初めて体験する子供の感性に寄り添った場合は不適当だと感じたため、ロータス(=ハス)にこだわりました。

7.具体的な出展内容(6.の目的を実現するために、どのような出展内容としましたか?)

コーナーの全体レイアウトは図1参照。

①  ハスゾーン
入口を通りかかった子供が見つけやすいように、ビビッドカラーの子供用プール(3個)を入口から見える場所に配置しました。ハスの葉の一枚はプールの縁に掛け、残りはプールに浮かべました。立てかけてある葉に水を垂らすと水玉が転がり、浮かべたハスの表面では水玉が留まる様子を観察できました(図2)。

②  マイクロスコープコーナー
ハスの表面画像やヨーグルト蓋の表面画像、水玉が転がる様子をリアルタイムで観察してもらいました。時折、「どの蓋が一番転がりそうか」などクイズを交えるなどして対話形式で行いました。

③  バッヂプレゼント・アンケートコーナー
出口ではむすび丸缶バッヂをプレゼント、アンケート兼来場者分布シール(図3)を貼るエリアを設ました。
受付や誘導では「出口でプレゼントがもらえる」ことをアナウンスし、来場者が逆流しないよう工夫しました。

④  ポスター配置
企画概要(図4)ポスターを入口に置き、他のコーナーに向かう来場者が教室内に入らなくても出展内容がある程度判るよう配慮しました。その他のポスターは机の上などに置いて親子の目線の高さを変え、ロータス効果を体験中の子供の興味が分散しないよう配慮しました。各コーナーに同じ内容のポスター(図5~図7)を配置し来場者が戻らなくても同じポスターを見られるよう配慮しました。
なお、伊豆沼・内沼環境保全財団から借用したポスターはハスゾーンに、マイクロスコープ装置の説明はマイクロスコープコーナーに配置しました。

8.出展内容を説明する写真や図(1点以上)



図1 コーナーレイアウト 黄色の線は来場者の想定動線


図2 ハスの上の水玉


図3 来場者アンケート兼来場者分布
 9割は仙台市内から。八戸、三沢(青森)、さいたま(埼玉)、盛岡(岩手)、松戸(千葉)など、県外からも複数。


図4 企画概要 全体概要と、ハス、スイレンの比較と拡大画像


図5 マイクロスコープ撮影事例
鉛筆や教科書など、子供たちの身近な題材と、半導体など工業製品の題材を撮影事例として選択し、倍率による見え方の違いを比較
なお、左上から右下に行くに従って身近なものから工業製品になるよう配置


図6 接触角比較画像 
ヨーグルトの蓋は凸凹の有無と素材(アルミ/プラスチック)の組み合わせで4種測定ロータス効果の発現には、素材の撥水性と表面形状の双方が重要
植物は葉の形状が似ているハス、フキ、スイレンを測定


図7 顕微鏡(拡大鏡)の種類について特徴を説明

9.科学を社会に伝えるために、特に工夫していること・意識していることは何ですか?

 当センターは、センターを訪れる利用者に対し、単に装置の使用方法を伝えるだけに留まらず、利用者のニーズに寄り添い、今後起こり得るトラブルや開発ニーズに対して先回りして情報提供し、問題の解決に至るまで繰り返し支援を行い、常に丁寧な説明と判りやすい解説となるよう心掛けております。
 今回の受賞につきましても、日ごろのこうした姿勢が表れた結果であったならば幸いに存じます。

10.その他、アピールポイントなど、ご自由にご記入ください(自由記入欄)

 当センターでは、企画の概要をまとめたパンフレットを500枚準備し、来場者数をカウントする予定でしたが、午前中にはほぼ配布しました。少なく見積もっても全体来場者(9,240名)の約7%の方に体験いただけたのではないかと考えております。
 今後も安全で楽しいイベントとして長く親しまれるよう祈念します。

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