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サイエンス・デイ オブ ザ イヤー2026(仙台市長賞)受賞企画概要

1.出展プログラム名

なんでふくらむの!?~叩くと膨らむ風船実験・探そういろんな粉の秘密~

2.出展団体名

仙台市立仙台大志高等学校 大志Lab

3.構成員名簿(氏名・学年)

氏名 役職・学年
砂場美空 1年
宗前華音 1年
早坂綴莉 1年
小田桐もえ 1年
清野琉夏 2年
畠平琉羽 2年
花岡咲 2年
井阪可歩 3年
下野華音 3年
庄司愛直 3年
他、協力いただいた生徒の皆さん
小野寺信 担当教職員
鈴木由紀子 担当教職員
奥山みどり 担当教職員
後藤誠也 担当教職員

4.受賞コメント(約400字)

 この度は「仙台市長賞」という栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。今回私たちは、校内で有志を募ってメンバーを集め、企画立案から行い、我が校初となる「サイエンスデイ」への参加に至りました。初めての試みの中、「どのようにすれば子どもたちに分かりやすく、みんなで楽しめる講座になるか」を徹底的に話し合いました。その結果、重曹とお酢の反応で風船を膨らませる実験を軸に、5つの身近な粉から重曹を探し出す講座を企画しました。試行錯誤を重ねる中で、実際に粉に触る、顕微鏡観察、BTB溶液による変色観察、加熱するなど、五感で楽しく粉の性質を学べる実験や寸劇を交えるなどの工夫を凝らしました。参加してくださった皆様の笑顔を見て「頑張って準備をして本当によかった、参加してよかった」と、心より嬉しさが込み上げてきました。今回の経験が、参加してくれたお子さんたちにとって、科学への疑問や関心を持つきっかけとなっていれば幸いです。今回の一回きりではなく、来年、再来年へとサイエンスデイへの参加のバトンを後輩へと繋げていきたいと思っています。最後になりましたが、サイエンスデイに関わる全ての皆様に心より感謝申し上げます。

5.プログラム紹介文

 熱してみたり、顕微鏡でのぞいてみたり、にぎにぎ触ってみたり、色を変えてみたり…。さまざまな実験を通して粉の正体をさぐり、その中から重曹を見つけ出そう!
そして、見つけた重曹を使って、叩いて風船をふくらませよう!

6.趣旨・ねらい(どのようなことをねらいとして、出展内容を考えましたか?)

 ねらいは「子ども達に科学を身近に感じてもらう」ということです。

誰もが遊んだことがある風船と、お掃除やお菓子作りなどで使用する身近な「重曹、クエン酸、砂糖、塩、片栗粉」という5種類の粉を題材に選びました。中学校で習う「化学反応」や「物質の性質の違い」について小さい子でも楽しく面白く分かりやすく学べるように工夫を凝らしました。そのため、実験を多く取り入れ、5つの粉から重曹を探し出すというゲーム的要素も入れています。

「あ、これ知ってる?」や「この反応面白い」、「なんで?」などといった科学に対して自然に生じた探究心や好奇心はこれからの学びの出発点です。講座を通じて科学の原点を体感してもらいたいと考えています。

各実験では具体的に次のようなねらいがあります。

実験1「触ってみよう」
粉ごとの手触りや音、重さの違いを感じて欲しいと思います。

実験2「見てみよう」
粉の結晶の形や結合のしかた、質感を目で見て違いを知り、美しい結晶構造の世界を感じて欲しいです。

実験3「pHを調べよう」」
物質が酸性、中性、アルカリ性という三つのグループに分類されることを知り、身近なもののpHについて自発的に考えるという深い学びに繋がって欲しいと思います。
(酸っぱいからレモンは酸性だといったように)

実験4「熱を加えてみよう」
熱を加えると物質ごとに違う、さまざまな変化が起こることを体験してほしいです。

実験5「叩いて膨らむ風船実験」 の集大成となる実験です。
化学反応を視覚的に感じて欲しいです。

7.具体的な出展内容(6.の目的を実現するために、どのような出展内容としましたか?)

1,スライドによる導入と演示実験
重曹とはなにか。どんなところで使われているのか。重曹にはどんな特徴があるのか。
どんな化学反応で風船が膨らむのか説明し、風船が膨らむ演示実験を行う。
また重曹を含めた身近な5つの粉「重曹・砂糖・塩・クエン酸・片栗粉」を紹介する。

2、実験・観察
見た目が似ている5種類の粉(「重曹・砂糖・塩・クエン酸・片栗粉」)にA~Eの番号を振り、どれがどの粉なのか実験を通して見つける。

〈実験1〉
それぞれ5種類の粉(A~E)を入れた風船を用意する。粉ごとのざらざらしているといった手触りや音、重さの違いを感じ、話し合いをする。

〈実験2〉
それぞれ5種類の粉をセットした実体顕微鏡を用意する。
わくわくする実験道具「顕微鏡」を使って、結晶の形や違いをよく観察し、その美しさに触れる、写真と見比べ、想像を膨らませる。

〈実験3〉
それぞれ5種類の粉に純水を加えてBTB溶液を入れ、物質の重要な性質である「酸性・中性・アルカリ性」について調べる。色で視覚的にどんな違いがあるのか考える。
(砂糖、塩、片栗粉は中性、クエン酸は酸性、重曹はアルカリ性)

〈実験4〉
それぞれ5種類の粉に純水を加えた水溶液に、ホットプレートで熱を加えるとどうなるのか反応をみる。全て溶けるのか、少し粉は残るけど溶けるのか、臭いがするのか、固まるのか、発泡するのか、見て比べてみる。

3,まとめ
5種類の粉の答え合わせを行う。

〈実験5〉
小さな風船の中に袋に入れてゴムで閉じた酢を入れ、答え合わせした重曹を加える。風船を叩くという動作から、重曹とお酢が混ざりあって二酸化炭素が発生し、しゅわしゅわと音を立てて風船が膨らむ。吸熱反応により冷たくなる不思議な感触を体験する。

8.出展内容を説明する写真や図(1点以上)



図1 叩いて膨らむ風船実験


図2 重曹とお酢が混ざるときの化学反応を可視化した実験


図3 重曹とお酢が混ざるときの化学反応を可視化した実験


図4 重曹とお酢が混ざるときの化学反応を可視化した実験


図5 顕微鏡で粉を観察

9.科学を社会に伝えるために、特に工夫していること・意識していることは何ですか?

私たちが特に工夫・意識していることは、「わかりやすく伝えること」「楽しく学んでもらえること」「安心できる環境で伝えること」「家に帰ってからも振り返れること」です。具体的には次のように工夫しました。

①分かりやすくスライドにまとめる。
1枚のスライドに書く文字量を限りなく少なくし、見やすく分かりやすくする。
色を変えて文字を見やすくする。そのため、イラストを挿入する場合も文字量や全体のバランスを考えて作った。
見ていて楽しいようにスライドに面白さを加える。
説明がずっと続かないように間に演示実験や寸劇をはさんだ。

②子どもたちと距離が近いから疑問に思ったことは聞きやすい、分からなかったらサポートできる充実させた体勢。
各テーブルに、高校生スタッフを配置し、スライドでは説明出来なかった部分や、実験のサポートをしてもらい、聞きやすい環境と安全に配慮した。

③演示実験
ラベルを剥がした大きいペットボトルにお酢と重曹を混ぜて大きな風船を膨らませる演示実験を行い、なぜ膨らむのかという具体的な説明を視覚的に行う。
重曹とお酢が混ざる化学反応に対する寸劇をいれたこと。

④実験を多く取り入れる。
子どもたちが自ら実験することで、より主体的に科学を体験できると考えた。重曹はどれかと探すゲーム的要素をいれ、より楽しめるようにした。

⑤時間内で説明しきれない部分の補強。
実験1~4の答えやメモを取るため、最後には重曹以外のクエン酸の特徴や塩や砂糖の結晶が分かりやすく書かれた豆知識をまとめたプリントを配布した。

10.その他、アピールポイントなど、ご自由にご記入ください(自由記入欄)

 私たち仙台大志高校生は、今回初めてサイエンス・デイに出展しました。
 メンバー集めからはじまり、小さい子どもたちに科学の面白さを知ってもらいたいという同じ思いを持つ有志の子に声をかけ、最終的には出展できるくらいの人数を集めることができました。
 また発案、企画、どうしたら良いかを考え、進行の仕方や実験内容など、試行錯誤を繰り返しました。先生方や友人に子ども役をしてもらい、何度もリハーサルをして、子どもたちに面白く知ってもらうにはどうしたらいいか、安全に楽しんでもらうにはどうしたらいいか考えました。
 実験や化学反応について小さい子どもたちに分かりやすく伝えようと試行錯誤する中で、今回のテーマを詳しく調べたりし、自分たちの科学に対する知識が深まりました。
 他者へ伝えるための準備において試行錯誤を繰り返すことは、正解にたどり着くまで検証を重ねる『実験』のプロセスに通じるものがあると実感しました。日々の中にも実験と同じようなプロセス「考える→試す→改善点を探す→試す」を繰り返すということが多く潜んでいるということに気づくことができました。

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